*【説明文】基本力養成 分類式 英単語熟語練習 1938年十一版 河村重治郎 吉川美夫。 三省堂から出ていた基本力養成 分類式 英単語熟語練習 1938年十一版 です。見開きB5(片面B6)サイズの400ページ程度のハードカバー。特長は抜粋すると(旧字体で表示されない部分はご容赦ください)：

’「受験生の単語知識が不正確である。」「語彙が貧弱である。」これは入學試験の答案調査に当った試験官が毎年毎年繰り返して言ふ定り文句の一つである。試験官の言ふ事に誤りはない。併し年々々「學生の單語知識が不正確で、その語彙は貧弱である」と繰り返し言はなければならぬ反面の眞理を考へる時に、著者等は一概に學生を攻める気持ちになり得ないのである。神戸商大の竹原数授の調査に依れば、過去二十年間に入學試験に現れた單語は7,530語だとの事であるが、この数字そのものが既に驚くべきものであるが、尚驚くべき事はその二十年間を通じ僅か二回しか現れなかった單語数が実に3,355語の多数に達してゐるといふ事である。學生の單語知識の不正確と貧さを攻める一方に於いて、かかる多数の特殊語を含む問題を課せなければならぬ必要が果して何處にあるであらうか。(中略)。幾ら単語学習書の著者達が智慧を搾って、或ひは合理的に、或ひは興味的に、分類按排した所で、これだけのものを學習するとなれば勢ひ知識が不正確にならざるを得ないのではなからうか。かういふ事情であって見れば、單語を覚えさすよりも、先づ単語学習に對する態度を作らす事がより必要なことと考へられる。’ ’この小著の企てた事は學習者に成るべく多くの單語を覺え込ますといふ事ではない。單語を種々なる観點から幾つかのgroupに分類し各groupの單語間に共通に存在する基本的な性質を悟らしめ、次に適富な文例に依ってそれ等の用法に習熟せしめ、充分な應用力としての基礎を作るといふのが本番の目的である。而してこの目的の為に選んだ我々の基本重要語は約1,100語である。これ等の語を選定する際に我々の標準とした事は、各語の持つ重要性使用頻度と使用範疇に基いて決定される各語の価値といふ事も勿論であるが、それにも優って我々の重要現した事は以上に述べた各groupの特質を鮮明ならしめるに役立つといふ點であった。’ ’以上の理由で、只簡單にその意味が記憶されるだけで充分である種類の単語には、本書は何等特別の注意を拂ってゐない。それ等は勿論語彙表の中には取り入れてあるが、練習中には自然に現れて来るに任せて置いた。’

*【状態】裁断はしておりません。少しシミ汚れ等あり。やや書き込みあり(前半から後半にかけ。分量章から中位)。巻頭三文判1個、巻末記名等あり(複数箇所)。品であることをご理解ください。状態に過剰に神経質な方はご遠慮ください。(末尾の写真は上から順番に天、底、小口、背)